【サッカー日本代表の監督能力】西野監督の監督能力について

サッカー日本代表が2018年のワールドカップにおいて決勝トーナメントに進出した。

話題の出来事は予選リーグを1勝1分で迎えた第3戦に起こる。

日本チームは残り20分近くから、負けているにもかかわらず自陣でパス回しをして負けを確定させたのだ。

しかし、それには理由がある。今大会から導入された「フェアプレー制度」により、同じ時間に行われているセネガルが1点差で負けるならば、日本チームは1点差負けで決勝トーナメントに進出できるとわかっていたからだ。

この采配に世界中から、醜い、恥さらし、次戦でボコボコにされてしまえなどと、批判が沸き起こった。

しかし、考えてみてほしい。サッカー日本代表の目的は何か?もちろん勝ち上がることである。さらに具体的には、決勝トーナメントに進出することである。決して、最後まで走り回ることではない。

批判している人はそもそも論点がおかしい。

ワールドカップにおいてプレーするからには、ルールの範囲で勝利を目指すことが大前提である。そこに、最後まで走り回るなどは目的とされていない。

ここで考えたいのは、負けを確定させて決勝トーナメント進出に導いた西野監督の能力についてである。

西野監督およびスタッフは以下の能力を高いレベルで発揮した。

・状況分析力
セネガルvsコロンビア戦の情報を逐一確認していた。眼の前のポーランド戦で同点にできる状況かを常に予測していた。

・瞬間的判断力
同点に追いつくために必死になってイエローカードを受けたり失点して負ける可能性と、コロンビアがセネガルに追いつかれる可能性を瞬間的に比べたて判断した。

・批判を受け入れる決断力
批判を受けるとわかっていながらも、選手にパス回しの徹底を指示した。

非の打ち所がない能力である。

西野監督の選手育成能力について筆者は全くしらないが、短期決戦において西野監督は世界トップレベルにあるのではないか?と思う。

多くある批判として、選手のプライドを傷つけた というのがある。
しかし、述べたように選手達の目的は決勝トーナメントに進出するということで全員の意志は統一されている。試合後のインタビューにおいても西野監督を批判するニュアンスを見せた選手すらいない。つまり、選手のプライドを傷つけたということはない。(本田選手が、「僕にはできない」と発言したが、批判の意図は感じられない。むしろ感嘆に近い)

もう1つは、子供に見せたくないとの批判だ。
私はむしろ逆だと思う。上記3つの高等能力を発揮している瞬間を目にできることはあまりない。目的を明確にして、そのために分析して、判断して、実行する。子供だけではなく、全ての大人、ビジネスマンが勉強になるのではないだろうか。

むしろ、後に状況全てを説明すれば、自分の勝手な道徳心というワガママを押し付けて、正しい目的のために行動している人たちを批判する愚かさを伝えるいい勉強にもなる。

人が高レベルの能力を同時に複数発揮する機会を見れたのは幸運であった。
時間がないので語らないが、他にも代表選手達のサッカー技術以外の能力の高さを見られてとても満足である。

話は変わるが、フランスvsノルウェー、イングランドvsベルギー にいたっては両チームとも最初から次戦を見越した調整をしただけなのに、日本ほど批判されていないことだ。もちろん、酷い試合だとの批判はされたが、日本が受けた批判ほどではないだろう。これには、サッカー弱小国の日本が決勝トーナメントに進出したことによる差別を感じて仕方がない。

おそらく、代表だけでなく、クラブチームなども含めた監督に、「あなたなら同じ采配をするか?」と問うたら、ほとんどがYESと答えるのではないだろうか?(体面を気にして答えられないかもしれないが)もし、NOと答える監督がいたら、おそらく代表だけではなくクラブチームの監督しても声をかけられることはないだろう。


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